中央銀行の主な役割

それでは主要な中央銀行の役割を簡単に述べておきましょう。

日本銀行(BOJ)

日本銀行(Bank of Japan)の最高意思決定機関である政策委員会は、総裁、副総裁(2名)および審議委員(6名)の計9名で構成されています。
審議委員は日本銀行の常勤の役員として(任期5年)、経済又は金融に関して高い識見を有する者等の中から、両議院の同意を得て、内閣によって任命され、月二回(10日前後、25日前後、ただし月初めは二日に渡って開催される。)の政策委員会の議長は総裁が選任されています。
財務省など政府代表もオブザーバーとして出席することは出来ますが、議決権はありません。
金融政策決定会合では公定歩合、金融市場調節方針、経済や金融情勢に関する基本的見解などを決定しています。

主に
@準備預金制度の準備率
A公定歩合
B金融市場調節の方針
C金融政策判断の基礎となる経済及び金融の情勢に関する基本的見解等
が話し合われます。

米連邦準備制度理事会(FRB)

FRB(Federal Reserve Board)は7人の理事(任期14年)で構成され、その中から議長と副議長(任期4年)が選ばれます。理事は大統領が任命し、上院の信任が必要となります。
任期の14年を務めた人は再選される事はありませんが、14年を満たさずに退任した人は14年から在任期間を引いた期間のみ再選が可能となります。
議長がすべての責任者となるのは当然ですが、特に広報的立場や議会対策などが重要な任務となっています。
理事会は週に二回行われ、月曜日には経済情勢、各金融市場の分析、水曜日には銀行買収などの申請案件を審査します。
新しい規制を導入する為の会合では公開理事会を行う事もあります。

金融政策の決定は定期的に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で行っています。
連邦準備制度(Federal Reserve System)の中心が連邦公開市場委員会(FOMC-Federal Open Market Committee)です。
FOMCでは代表的な短期金利であるフェデラル・ファンドレート(FF金利=Federal Fund Rate)の誘導目標などが多数決で決められます。

FOMCは約6週間ごとに年8回火曜日に(年初と第4回目の会合は二日間行われます。またその他に臨時会合が行われる場合もあります。)開催され、委員会はFRBの議長や副議長を含む7名の理事、地区連銀総裁(全12名)の中からニューヨーク連銀理事を含む5名から構成されています。
委員長はFRB議長、副委員長はニューヨーク連銀理事が務める事になっています。
ニューヨーク連銀を除く残りの4人のFOMCメンバーは、11連銀(ボストン、フィラデルフィア、クリーブランド、リッチモンド、アトランタ、シカゴ、セントルイス、ミネアポリス、カンザスシティ、ダラス、サンフランシスコ)が毎年3月1日から1年間任期で交替で勤めています。
ニューヨーク連銀総裁、もしくはその年の担当になっているFOMCメンバー以外の連銀総裁も議決権はないものの、会議に出席して意見を述べる事が可能です。
FOMCで決められる金融政策としては主に以下のものがあります。

@ 公開市場操作や監督
FF金利の誘導目標の設定
A 通貨配給の目標設定
B 外国為替市場の介入


ニューヨーク連銀の役割

12箇所にある地区連邦準備銀行(以下、地区連銀)のうちでも、世界の中心的なマネーセンターであるニューヨークに拠点を持つニューヨーク連銀は異彩を放つ存在となっています。
ニューヨーク連銀は通常の連銀としての役割のほか、外国為替の相場が大きく動いた時に市場介入を行ったり、金融市場の資金量を調節する公開市場操作(オペレーション)を行っています。

@FOMCの決定に基づいてフェデラル・ファンドレート(FF=Federal Fund Rate)を誘導
AFOMCと財務省で協議の上、介入が必要と判断された場合に財務相の指示に基づいて、外国為替市場での介入を行う
B国債入札の実務
C世界各国の政府から預かった金を保管する
などの役割があります。

フェデラル・ファンド(Federal Funds)レート

別名『FF金利』または『フェッドファンド』とも言います。

米国の市中銀行は連邦準備銀行に一定の割合で支払い準備金(Reserve)を無利息で積み立てるように法律で義務付けられています。(支払い準備制度=Reserve Requirements)
以前はFRSに加盟している銀行のみの義務でしたが、1980年の金融制度改革法によって、非加盟銀行も一定金額の積み立てを義務付けられる事となりました。

このリザーブを預けている預金口座(Fed Funds)は無利息なので、準備金に余裕がある銀行は資金を一時的に他の銀行に翌日返済、無担保を条件に短期市場で貸し付けて運用しています。
この資金は即日に利用が出来、流動性が高い資金なので、米国ではFRBによる金融政策の誘導目標として使われています。(日本では無担保コールの翌日物に相当します。)
FRBではこの公開市場操作をFOMCの決定に基づいて、ニューヨーク連銀を通じて行っています。

欧州中央銀行(ECB)

ECB(European Central Bank)は1998年6月1日に発足しました。
政府から干渉されない独立性を持っているドイツ・ブンデスバンクをモデルとしています。
それまではドイツやフランスなど各国の中央銀行が金融政策を個別に決めていましたが、現在ではECBが金融政策を決定し、具体的な政策の実行を各国の中央銀行が行っています。

参加国の政府はもちろんの事、機関や組織に対しても何らかのアドバイスに従ったり、求める事は出来ず、原則月一回記者会見を開き欧州議会などに報告をしていますが、その議事録は30年間公開される事はありません。
ECBの最高意思決定機関である政策委員会(または理事会とも言います)が金融政策を決定し、役員会が金融政策を執行します。政策委員会は役員会のメンバーと12カ国のユーロ参加国の中央銀行総裁から構成されています。
役員会は政策委員会の決定に従い日々の金融政策を執行し、必要なことがあれば参加国の各中央銀行に指示しています。
役員の決定は一人一票の多数決で行います。
政策委員会での裁決は単純多数決で3分の2以上の賛成票により可決され、各中央銀行の総裁は各国の代表としてではなく、EUの一員として投票することになります。EU蔵相理事会議長と欧州委員会委員一名は政策委員会に出席できますが、投票権はもっていません。ただしEU蔵相理事会議長は動議を提出することが出来ます。

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